お客様からのからのご質問で、よく「マットレスだけを買い替えたいんだけど、前のベッド枠に合いますか」とか「マットレスはへたったけど、フレームはまだ綺麗だから再利用したい」というお悩みが寄せられますので、解説させていただきます。
フレームが痛みがなく、気に入ってるベッドフレームなら、マットレスだけを変えましょう。日本規格のもの、または日本製のものであれば、マットレスの差し替えが可能といえます。日本製のベッドを使っている人は割合的に少なく、多くの人が量販店などで購入したと思いますが、中国製(まれにベトナム製)の“日本規格もの”といってまずまちがいありません。
シングル(サイズ)を例に挙げると、長さ(全長)は195cm 幅は97cmなどとカタログに表記されています。これは「ベッドの大きさ」ではなく、実際はマットレスの大きさにのことです。総称して「ベッドの大きさ」と書かれているケースがあるのでご注意ください。
メーカーなどによっては100cm幅のマットレスもあります。なぜ97cm幅が一般的になったのかということはくわしくは分かっていません。あとでご紹介する、フレームの内側にマットを入れ込むタイプであれば、「枠やゆとりを考えるとちょうど100cmになる」という説が有力なようです。ただ、日本建築では長く尺貫法が用いられました。1間(6尺)はメートルに換算すると、1.818m。その半分の90.9cmで収めるのであれば納得ですが、なぜ1mにしたのかというのは謎のままです。
「百聞は一見に如かず」です。上の写真をご覧ください。すのこ状(写真の場合)になっている部分を「床板(とこいた)」といいます。フレーム枠と「ツライチ*」になっていますよね。こういう場合は97cmでも100cmでもさほど神経質にならなくても大丈夫です。
一応メジャーでフレーム幅を確認だけはしておきましょう。またIKEAなどでは90cm幅のマットレスが販売されています。80cmのセミシングルサイズのマットレスもあります。これらは10cm~20cm床板が見えるレイアウトになるので、嫌だという人はしっかりサイズを確認してから購入することをおすすめいたします。
こちらが先述した枠の中にマットレスを入れるタイプです。最近人気のフロアタイプのローベッド「フロアベッド」とよばれています。マットレスを枠の中に、わずかなゆとりをもって落とし込むのが理想的です。枠より(マットレスが)大きかったら、問題になりません。使い物にはなりません。小さすぎてもほこりが入り込んだりします。第一見た目に不恰好です。こういったフレームインタイプの場合はしっかりとメジャーで適切な長さを計測しましょう。
どうしても適切なサイズのマットレスが見つからなければ、枠ごと買い替えに計画変更しましょう。フレームインタイプはたいていは安価のケースが多いので、さほどご負担にはなりません。(1万~2万円台)
ベッドの大きさ(マットレス)に関してはこちらに詳しく書いています。
まず下の円グラフをご覧ください。これは新規ベッドの購入先をまとめたものですが、家具屋さんに取って代わり、ホームセンターや家具量販店・専門店がそのほとんどを占めています。やはり「家具は実際見て、触って買いたい」というのが通例と思われているのでしょう。その反面、通販やインターネットの販売実績も年々増加している模様です。
Amazonなどの即日発送、翌日配達、不良品の交換に際する配送料負担などのサービス向上により、信頼度がUPしているようです。
「見て、さわって買いたい」という人は量販店にいくと思いますが、「メジャー」を必ず持参しましょう。親切な店舗はマットレスの大きさを明記してくれていますが(POP等で)、たくさんみているうちにどれがどれだったか分らなくなったりします。
気に入ったものは、メジャーで必ず図りましょう。メモを取れば万全です。フレームインタイプだとフレームの実寸(内寸)の誤差2cm(短い)ものが目安です。少し広いんじゃないかと思われるかも知れませんが、両側に必要な最低限のゆとりです。実際は10mmしか余裕ありません。ボックスシーツをかぶせる予定にしている人は必ずチェックしましょう。
『床板がツライチのフレーム』また『フレーム内の有効寸法(たて×よこ)』をはっきり把握している人は「インターネット」でも購入がもっとも安く買える方法です。インターネットならば、同じ商品の金額も比較しやすいですが、店舗ではそれが適切なのか、お買い得価格なのかはその店の“さじ加減”です。
私が家具店の店員をしていたときには「おすすめ!」「お買い得!」等のPOPをよく貼りました。安く仕入れることができた場合に貼ることもありましたが、本心では早く売ってしまいたい(はかせたい)商品に貼るのがほとんど。人気がない、古い在庫、倉庫代がもったいない…。お客さまにとってメリットはさほどないのが実状ですが、「よかったー!安く買えた!」と喜んでいただけるのは幸いでした。
アウトレット品セールも同様です。元来「アウトレット」とは、意味が違う「キズモノ」をアウトレット品として販売していました。それでもそれを「安けりゃいいよ!キズなんか気にならない」とご購入されるお客様のなんと多いことか。
私のように、「のちのちその傷がずっと気になってしまう」という人には絶対おすすめできません。Amazonで送られてきたものがキズモノなら、即返品依頼するレベルのものもあります。
非常にまれなケースですが、高身長の人用のためのマットレスがあります。身長が高いためにベッドに横になったら、脚がはみ出してしますというケースに用いられるマットレス(ベッド)で、全長が206cmあります。
これらは専用のベッドフレームが必ず必要になります。また既存のフレーム(標準の日本規格でも)の再利用はまずできません。ご注意ください。詳しくはこちら
写真のベッドは収納付きです。
こちらで紹介するベッドは、ベッドの概念をもう越えています。好き嫌いがどうしてもあると思いますが、非常に利便性のあるベッドなのでご紹介いたします。まずは写真をご覧ください。
もはやベッドと呼べるかどうかのレベルともいえますが、業界では「ボードベッド」などとよばれています。板に脚をつけただけのベッドフレームです。
マットレスでなく、布団を敷いても使えます。マットレスは特に幅を気にすることなく洗濯していただけます。「考えてよりマットレスが小さめになっちゃった」という場合でも、写真のようにお洒落に収まります。通常のベッドのレイアウトを「フル」とするなら、こちらは床板が余ることから「ステージレイアウト」とよばれています。
リッチテイスト感があるという事で今若者を中心に人気を博しています。夫婦で横に並べて寝るときにも、マットレスをよせればビックサイズ(ファミリーサイズ)のベッドに早代わりするので、既婚者・小さなお子さんがおられるご家庭でも需要があります。
※ボードベッドにも全長がロングサイズのものがあります。ご注意ください。
以上参考になりましたでしょうか?