子供の運動不足が今問題になっています。文部科学省が毎年行っている「体力、運動能力調査」では年々低下傾向が顕著です。遊べる場所や環境の制限など、さまざまな原因で子供たちが外でカラダを動かして遊ぶ機会が減っています。
運動不足になると、体力は低下し、病気を発症。大人と同じように「肥満」や生活習慣病になりかねません。また学習においては集中力がなくなり、学力の低下につながる恐れがあるといわれています。子供の運動不足がもたらすさまざまな影響やその解消法をご紹介します。
子供の運動不足になる原因とは
「子供は風の子」は今や昔の話で、公園の遊具は安全のために撤去され、ボール遊びが制限されるなど、子供たちが外で自由に遊べる環境が減ってきています。また習い事をしている子供も多く、放課後に遊べる時間が少なくなっています。そのため取り掛かりやすいスマホやゲーム機など、屋内で遊ぶ子供が多くなってきたことが運動不足の原因として考えられます。
文部科学省の子供の体力と運動能力の調査では、昭和60年から現在に至るまで低下傾向が続き、深刻な状況であることを示しています。運動不足や食生活の乱れなどが原因で「肥満」と指摘される子供が増化。生活習慣病につながる恐れがある深刻な状況です。
引用元:http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/attach/1344530.htm
運動不足が学校生活に及ぼす悪影響とは
親が子供のころにはできていて当たり前のことが、最近では上手にできない子供がいます。運動不足が原因ともいわれ、学校生活の中で影響することが多くあります。例えば…
- 長時間立って話を聞くことができない
- 雑巾を絞ることや雑巾がけができない
- 和式トイレにしゃがんで座り込むことができない
- 靴ひもが結べない
- スキップやボールを投げることができない
- 意欲や気力が湧かず、集中力が続かない
これらのことで思い当たることはありませんか?もしあなたのお子さんがどれかに該当しているのであれば、放っておくと運動面だけでなく、健康面や精神面、学力にも悪影響を及ぼしかねません。運動不足が招く「ロコモ症候群」の可能性もあります。快適な学校生活を送るためにも早期の改善が必要です。
子供の体に異変!?「ロコモ症候群」とは
通称「ロコモ」(ロコモティブ・シンドローム)とは、筋肉や骨、関節などの体を動かす機能をもつ部位(運動器)が衰えることをいいます。運動不足などでこの運動器の機能が低下すると、筋力が衰えることで、歩くことや立つことなどの日常生活に支障をきたします。これまで「ロコモ症候群」は高齢者の症状として見られてきましたが、最近では子どもに対しても注目されるようになってきました。
ちょっとした段差でもつまずいたり、骨折など怪我の危険が高まります。このような事態を招かないためにも、予防や早期発見・改善を試みることが大切です。それでは簡単な方法で子供と一緒にチェックしてみましょう。
- 片足立ちが左右ともに5秒間以上ふらつかずにできるか
- 両手をばんざいして、耳の横にまっすぐ伸ばすことができるか
- 膝を伸ばしたまま前屈をして、床に手をつくことができるか
- かかとを床につけたまましゃがむことができるか
以上の項目で、1つでもできないことがあれば「ロコモ」の可能性があります。改善や予防のためにも毎日体を動かすことを心がけましょう。
参考ブログ:ストップザロコモ協議会(ロコモのことならこのサイト!)
https://sloc.or.jp/
ゲームを与えたのはあなた!親子で運動不足を解消しよう
昔の遊びで「鬼ごっこ」がありますが、単純な遊びのようにみえて、体だけではなく頭も使っています。瞬発力、反射神経を要しますし、とっさの判断力も必要です。ほかにも缶蹴りやけんけんぱなど、昔に親が子供のころにしていた遊びを教えてあげてもいいですね。子供はゲームをする時間を、大人はスマホを見る時間を減らして、そのぶん親子で一緒に体を動かしてみませんか? 普段の生活の中にどのように運動を取り入れたらいいのか例をあげてみましょう。
外で子供と一緒に遊んであげる
- 縄跳び・ゴムとび
- ボール遊び
- ランニング
- 砂遊び
- かくれんぼ
- 鉄棒・うんてい
このように特に高額な道具が必要なくても楽しく遊びながら体を動かすことができます。体を動かすと楽しいと思わせることが重要です。「もう毎日ゲームばかりして(`o'”)」と口ぐせになっているあなた!子供にゲーム機を与えたのはあなた本人です。一緒に体を動かす工夫をしてみましょう。
参考ブログ:子供がどんどん賢くなる遊び
https://mamarina.jp/kosodate/howtoplay-accordingtoage.html
「外出」を親子でエンジョイする
運動というフレーズを聞くだけで嫌がる子供もいます。なかなか誘っても嫌がる子供をどのようにやる気にさせるか。子供に「面白そう」「楽しそうだな」と思わせる方法で誘ってみませんか。
- 買い物に一緒に行くかたずねる
- 地域のラジオ体操などに参加
- お弁当を作ってピクニックへ行く
- 自転車でサイクリング気分を味わう
- 犬の散歩をお願いする
- アミューズメント施設などに行く
このように運動という形にとらわれず、別のことを目的に親子で一緒に楽しみながら、ついでに体も動かすというのも一つの方法です。
ダイエット効果もあるお風呂上りストレッチ
お風呂上りに簡単なストレッチをすると柔軟性が高まり、怪我の防止にもなるので日課にしましょう。また、お風呂上りの運動は代謝がアップするので、ダイエット効果もあることが立証されています。お母さんも楽しく続けられますよね。
老廃物を排出してくれる
お風呂上りの体温が高い状態でストレッチをすることで、
血流やリンパの流れが良くなります。
体が温まった状態なので筋肉への負担も軽減されます。
(※やりすぎにはぜひ注意を)
質の良い睡眠が脂肪を分解
ストレッチをすることでぐっすり眠れます。
ストレスを解消し、成長ホルモンが分泌されやすくなるので、
燃焼系のカラダになりダイエットに効果的です。
参考:ストレッチポール公式ブログ お風呂上りのストレッチ
https://stretchpole-blog.com/bathing-rise-stretch-5162
親子ですると習慣づきやすくなりおすすめです。親も子も運動不足が解消されるだけではなく、話しながらコミュニケーションがとれる良い時間にもなります。ぜひ親子で楽しみながらやってみてください。
子供の運動神経が伸びる時期「ゴールデンエイジ」を見逃すな!
運動神経が飛躍的に伸びる時期を「ゴールデンエイジ」といい、5歳の年長から12歳の小学6年生の期間(前後二年個人差あり)を指します。このころに子供が遊びや運動などを通して、いろいろな体を動かす経験をすることで脳の神経細胞が刺激され、「運動神経」が爆発的にグッと伸びることが期待されます。
参考ブログ:ゴールデンエイジ(ストップザロコモ協議会)
https://sloc.or.jp/?page_id=169
またできることが増えると自信がつき、精神面も鍛えられ強くなります。運動神経が良くなってほしいなら、ぜひこのチャンスを見逃さずに子供にいろいろな運動をするきっかけを与えてあげて、子供がチャレンジすることを褒めて伸ばしてあげましょう。
まとめ
子供の運動不足が肥満や体力の低下により、骨折などの大怪我につながる危険な状況を招く可能性があります。日常生活に支障が出る大変な病気にもつながりかねません。
体を動かすことで脳が活性化され、集中力が高まり、勉強に取り組む姿勢も改善することができます。また成長期に大切な良質な睡眠にもつながります。ぜひ親子で毎日体を動かす習慣を身につけて、運動不足の解消を目指しましょう。
written by Shin.
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