最近では公園で汗だくで遊んだり、虫捕りをしたりする子供をあまり見かけなくなりました。ゲームの影響でしょうか。猛暑日(35℃以上)もよくありますから、エアコンのきいた室内で遊んでくれていると安心ではあるんですが、もやしっ子になるのではと少し不安にもなります。最近は「汗をかかない子どもが増えている」といわれています。暑いときに汗をかけない事はいろいろなトラブルを引き起こしかねません。「熱中症」もそのトラブルの一つです。
熱中症と発汗の関係 たかが「脱水」とあなどれない!
人の体は暑さや運動によって体内に熱が作り出されます。その熱が体の外に出て、体温が一定に保たれればいいのですが、状況によってはコントロールができないこともあります。真夏日など気温が高い時や、湿度が75%以上ある時などです。発汗による体温調節も追いつかず、熱の放出が難しくなった場合におこるのが「熱中症」です。
あなたのお子さんはちゃんと汗をかいていますか?
小さい子どもは体温の調節機能や汗をかく能力が低いため、まわりの環境や温度変化を受けやすいと考えられています。人体のメカニズムには、汗が乾く時(気化熱)に体の熱を下げてくれるという機能(体温より気温が低い場合)がありますが、最近は「汗をかかない子どもが増えている」ということが問題になっています。

「熱中症」は室内でじっとしていてもおきる場合があります。一概に汗をかくことができれば熱中症の予防になるとはいえませんが、日頃から汗をかく習慣をもうけ、汗腺の機能を正常に保ってあげること、また無理のない炎天下での外遊びに気をはらうことで熱中症にかかるリスクを軽減できます。猛暑日や真夏日などの外出は避け、早朝や夕方の涼しいときに散歩をしたり公園に行ったりすることをおススメします。
日射病と熱中症の違い 「熱射病」は命の危険さえも
学校の朝礼や全体集会が長くて「日射病」で気分が悪くなる子がいますよね。日射病とは体の水分が不足するいわゆる「脱水症状」のことをいいます。「熱失神」と同じ状態という説があります。対して「熱中症」は体に熱がこもってしまい、体温調節が自分でできなくなってしまう症状です。熱中症の種類はさまざまあり、中でも「熱射病」に至ると命の危険さえある重篤な状態です。
・熱痙攣 痛みを伴った足や腹部の筋肉の痙攣
・熱疲労 平熱かやや高め、めまい・頭痛・吐き気
・熱射病 高熱、めまい・吐き気の他意識がない・痙攣・昏睡
- 「熱痙攣」は水分を摂っていても起こりえます。
水分摂取が足りなかった場合、また摂りすぎた場合(体内の塩分が薄まる) - 「熱疲労」は水分・塩分不足が原因といわれていますが、汗をたくさんかきすぎた場合にも引き起こる症状です。「熱射病」の一歩手前の要注意段階です。外出先ならすぐに木蔭に連れて行くなどして応急処置をしましょう。
- 「熱射病」は水分・塩分が不足し、もう汗すらかけない状況におちいった状況で、意識混濁や全身の痙攣などをおこし、死に至ることもある危険な状態です。すぐに救急車の手配をしましょう。
「熱中症」予防のための五つの対策
小さい子どもは自分で水を飲んだり、服をぬいだり、不調を伝えたりすることができないこともあります。大人が気をつけてあげることが大切です。子供には必ず水筒を持たせましょう。スポーツドリンク・経口補水液など。お茶は「麦茶」か「そば茶」が利尿作用が少なくて良いそうです。
※引用元(サイト)には持ってると役に立つグッズの紹介もしてあります。ぜひご参考ください。
さらに詳しく知りたい人は>>引用元:【NHK】子供を熱中症から守ろう 5つの熱中症対策
熱中症になったかな?と思ったら…
万全の対策をしたつもりでも、脱水症状や熱中症になることがあります。そんなときは病院を受診する準備をするとともに以下のことを行いましょう。
さらに詳しく知りたい人は>>引用元:子供の家庭内事故を減らそう【熱中症】
猛暑日は室内での運動を取り入れてみる
気温が35℃を超える日中は外出を控え、家の中で運動させることも熱中症予防には有効な手段のひとつです。ただ家の中で運動させるといってもなかなか浮かびませんよね。ご紹介するサイトにはユニークな戸内での運動が紹介されています。
・新聞を使ったバランスじゃんけん・シューティングゲーム
・ロープを使ったロープくぐり、綱渡りなど
ほかにも新聞を使えば色んな運動ができそうです。丸めて玉入れをしたり、刀にしてチャンバラごっこををしたり。ビリビリと破いた新聞の形でなにを連想するかなどは保育の現場でよく行われてる遊びだそうです。https://hoiku-me.com/activities/indoor-play/6458/
まとめ
年々暑さは厳しくなっています。暑さに負けない、そして汗をしっかりかける体作りを目指しましょう。文部科学省の指針*にも、幼児は「一日60分以上体を動かす」ことが望ましいとあります。一日の内で少しの時間でも、汗をかいて親子で遊んでみてはいかがでしょうか。
日頃からの体調管理をしっかりと行い、熱中症にかからない体作りを心掛け、夏を元気に乗り切りましょう。
*【文部省】幼児期運動指針
コメント