少し様相のちがうベッドのお話し。
一般的に「ロフトベッド」とよばれているベッド下を有効活用できる(といわれている)ベッドというふれ込みで販売されています。
直訳すると「屋根裏部屋ベッド」ということになりますね。本当に有効活用できるのでしょうか?また購入に当たり注意しないといけないことは何でしょうか。体験談をふくめ解説していきます。
低めのロフトベッドは見栄えが悪いだけで×
私は元量販店の店員でしたが、ベッド売り場を担当した期間が一番長かかったです。
もちろん大きなフロアを有していたお店ですから、二段ベッドやロフトベッドも置いてました。ラインナップは少なかったですよ。
つまりそんなに需要のある商品ではなかったのです(当時)。
二段ベッドは子供さん連れのお客さまがこられたときは必ずよるコーナーのひとつでしたので、私も接客をしたことがありますが、ロフトベッドのコーナーにはほとんど寄り付きませんでした。
「ベッド下が有効活用できますよ」とはいってみても、それはお客さまのお部屋のご事情が分かった上でなければ説得力にかけます。ロフトベッドを買うことが決まっていて、どれにしようかと迷っておられるお客さまにだけ「違い」を説明するというスタンスでした。
年に数台売れたらいい商品でした。
ロフトベッド私の購入失敗談
就職が決まって、自分のお金ではじめて買ったベッドは、恥ずかしながらロフトベッドでした。自分の新しい部屋で、秘密基地をイメージしながら選んだのです。(その時は配送会社に勤務していました)
あまりに高いベッドは揺らいだり、万が一落ちたりすることを危惧して、セミロフトを購入しました。
しかしこれが大失敗!
スペースがあっても使い道がないのです。当時はパソコンも今ほど流通していない時代でしたので、秘密基地にもぐりこんですることといえば、マンガをよむ程度。しばらくしたら物置と化してました。
こうなるともうまとまりません。奥に入れた物を出したり、下にしまいこんだものを出し入れしたりしているとぐちゃぐちゃに。夢見ていた素敵なお部屋の印象とはだいぶかけ離れました。
それに部屋は6畳ほどでしたが、クローゼットが完備されていて、きっちり整理すればそこに十分収納できたのです。だんだんと背の高いベッドに上がるのも面倒になり、ベッド下があってもなんの有効活用もできていないことに気が付くのはそんなに時間はかかりませんでした。
ロフトベッドは必要性を重視して買え!「究極の選択」
私はなにもロフトベッドを否定しているわけではありません。
ロフトベッドも「時」と「場合」によっては必要なアイテムになりえます。もしあなたがロフトベッドを買おうと思っているなら、以下のことに注意を払っていただきたいと思います。
●ロフトベッドを置かなければ解決しないスペースしかないか
●ロフトベッドのベッド下の使い道は決めているか
●寝心地は少し悪くなっても我慢できるか
●毎日、はしごや階段を上り下りするのが億劫でないか
ちなみに電灯が昔のように紐を引っ張って消すタイプのものであれば、ロフトベッドはとっても便利です^^
お部屋が狭いですか?
たとえば一人暮らしで、何かの事情があり4~5畳しかないお部屋にすむことになった、なんて場合はソファベッド同様、ロフトベッドは重宝するかもしれません。
クローゼットもない、自分のデスクがほしいけど、もしかしたら置けるスペースがないかもしれないときにはロフトベッドを迷わず購入を決めましょう。
ベッド下は計画的に
ロフトベッドを購入すると決まったら、購入前に必ずベッド下の活用方法を検討しましょう。デスクをおきますか?それともソファを置いてくつろぎのスペースとするか、衣類や生活雑貨置き場になさいますか?
ロフトベッド用のマットレスは6cm~10cm前後
一般的なスプリングマットレスは20cm前後の厚みがあります。反発力もありますし、耐久性も十分です。また通気性も考えられて作られています(アイレットやベンチレーターの設置を解説:ブログ記事)。
しかしロフトベッドのマットレスはできるだけ10cm前後までの仕様のものを各メーカー推奨しています。これは付属の柵の仕様とも関係していて、「落下」などの安全性を考慮してです。
多いのが6cmのマットレスですが、マットレスに十分な柔軟性・反発性が必要な方、また腰痛をお持ちの方などには不向きな場合があります。身体には自信がある!という方にはおススメです。
朝の弱い人には不向きなロフト
ロフトベッドに限らず、ロフト(倉庫などの上階)からはしごを使って降りるのが苦手な方、踏み外して落ちるか心配な方には正直おススメできません。
まして朝は寝ぼけてる可能性があります。アメリカでは普通のベッドから落ちて亡くなっている方が毎年450~600人いるといわれています。ロフトベッドの床板までの高さは150cm(一例)もあります。その高さから頭から落ちれば怪我だけではすまないかもしれません。
以上ロフトベッドはあなたの生活様式を一新させる可能性を持ったツールですが、十二分に必要性を考え、計画性をもって買わなければいけない商品です。「買う」「買わない」はあなたの人生をも左右しかねませんので、ぜひ参考にしてください。
最後に… 最近のロフトベッドは高機能・高性能
買う気がうせてしまいましたか?
ご安心ください。最近のロフトベッドは安全性にも十分考慮して作られているのが現状です。たとえば、「はしご」だったものが「ステップ式」になったり、「高さ」をお客さんの使用にあわせて変えられるようにできたりと…。
私のように、ベッド下がぐちゃくちゃの物置になっても、カーテンで見えなくできる仕様のものも販売されています。インターネットであれば量販店よりも数多くの種類を検索できます。ぜひご活用ください。
どうしても必要に駆られて、ロフトベッドでないと生活できないという場合は上手に、そして安全に配慮してご愛用ください。
ロフトベッドのサイトをご紹介します。
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