エアコンの効いた部屋で過ごすのは快適ですが、電気代が高くつくか心配ですよね。暑いからといってエアコンだけに頼らないで、節電のためにもひと工夫してみませんか。家の中に風を通すことで快適に夏をすごせる基本的なことを再確認してみましょう。
エアコンが最も電力を消費するのはスイッチを入れた時
外出先から帰った時、家の中が蒸し風呂状態になっていたら、まずエアコンのスイッチを入れてませんか?エアコンは運転を始めるときに一番電力を使います。部屋の温度と設定温度の差が大きいほど、電力を消費するといわれています。部屋に風を通して熱気を追い払い、部屋の温度を下げてからエアコンを使うということは節電にもなり、部屋の温度も早く下がるというわけです。
②換気扇や扇風機をつけて、熱気を追い出す
③1.2のあとにエアコンをつける
*窓の開け方の詳細は第2項をご参照ください。
※オンオフを繰り返すことによっても電気代はかかるといわれています。いったん涼しくなった室温を維持するのも節電対策になりますので、ぜひ以下の項目も参考にしてください。
風通しの良い部屋にして室温を下げる効果的な3つの方法
日中の戸外でも風が吹くと涼しく感じますよね。家の中でも風を通すことで、体感温度を下げ涼しく感じられるようにすることは可能です。窓を開けたり、扇風機を回したりして風の通り道を作りましょう。お部屋の空気を動かすことがポイントです。
2箇所以上の窓を開けて外気を取り込む
向かい合った窓を開けると風がよく通るようなイメージがありますが、なかなか条件に合ったお部屋はありません。でもご安心ください。向かい合っていなくても、2箇所以上窓や入口のドアなどを開けると風は通りやすくなります。
しかも対角線上に窓や扉があったほうが、お部屋の中の熱気をまんべんなく外へと放出して、効率の良い換気ができるともいわれています。
また入り口となる窓は全開にする必要はありません。5~15cm程度開けるのがより効果的です。ドアを少しだけ開けた状態にするのも有効のようです。
参考リンク:仙台エリアマーク事業協同組合換気の話
扇風機・換気扇などを利用して部屋の空気を入れ替える
扇風機を窓の前(部屋に向けて)に置くと外気を取り込むことができ、より効率的に空気を循環することができます。
風がない日や窓が1つしかない場合は、扇風機を外に向けて回すのも良いといわれています。部屋の熱い空気を強制的に出すことにより、外気を取り込めるという仕組みです。
換気扇を回すのとちょうど同じ原理なので、人によっては換気扇を回すことを推奨しているようです。窓が少ない・窓が開けられない時は便利ですね。
※最近の住宅には24時間換気システムの設置が義務付けられています。冬場に「寒い」という理由でとめてしまって、その存在すら忘れている人もいるのではないでしょうか。
平成15年7月以降「シックハウス法」により設置が義務付けられています。化学物質を屋外へと排出してくれるのに必要なものです。PM2.5が大量に飛散している日など以外は起動させておきましょう。
2階の窓も開ける!タイミングは日没後がベスト
夏は屋根が加熱されて1階より2階のほうが暑いです。また熱い空気軽いので、上へ上へと2階のほうが熱いともいわれています。
2階の窓を開けておくと空気が排出され、2階だけでなく家全体の風通しがよくなります。温度を下げるのに最も効果的な時間帯は夕方以降の外気温が下がったときです。
参考リンク:窓の外に日除け・夜間の換気…
その他にも風の通り道をさえぎる家具があれば、少し移動してみるのも効果的です。熱気がこもりやすい家具の裏などは、壁にぴったりとつけるのではなく、10cmほどの隙間を設けるのが好ましいといわれています。
エアコンにプラスアルファで省エネしながら涼しさをUP!
エアコンの除湿が冷房より高いというのはまちがい!?
日本の夏は湿度が高いので、除湿しただけでも涼しく感じます。最近のエアコンには、除湿機能が2種類あります。弱冷房除湿(湿度と室温を下げる)と再熱除湿(湿度は下がるが室温は下がらない)です。詳しくは>>ダイキンHP
電気代は弱冷房除湿<冷房<再熱除湿の順に高くなります。「冷房より除湿のほうが高くつく」とよくいわれるのはこの「再熱除湿」を使った場合のことです。じめじめしている(梅雨時期など)時は除湿機能を有効活用しましょう。
※温度が高いときは必ず冷房で室温を下げましょう。熱中症にかかる恐れがあります。
また扇風機で部屋の空気を循環させれば、お部屋の足元だけが冷えて、上の方が暑いというお悩みも解消されます。湿度が高いときなどは、扇風機を回しながら除湿すれば、温度設定もそんなに低くしなくてもいいのでおススメの方法です。
サーキュレター・シーリングファンをフル活用
熱い空気は上に、冷たい空気は下にたまります。扇風機やシーリングファンやサーキュレーターで部屋の空気をかき混ぜましょう。
数年前までは「サーキュレーターって何もの?」という感じでしたが、今では電気店のみならずホームセンターでも夏の定番商品として定着しました。部屋の空気をかき混ぜることで室温が平均化され、空気の流れができるという今や夏の生活必需品です。安いものだと2千円台からありますので最低でもひとつは購入しておきましょう。
扇風機で代用する場合は、エアコンから出る冷風に向けて「上向き」に風を当てると効果的です。エアコンの冷風と扇風機の風が一緒になって部屋を循環し快適にしてくれます。
サーキュレーター
日差しをさえぎるアイテムとちょっとした手間で効果倍増!
すだれ・シェード・つる植物でカーテンをする
昔から日本人が暑い夏を快適に過ごすために考えたアイテムが「すだれ」や「よしず」などです。日差しをさえぎり室内の温度を下げてくれるのでぜひ活用しましょう。もしお家の外構と不釣合いという場合はオーニングやシェードを使えば洋風建築にも合います。
きつい夏の西日をさえぎるのにとても有効な昔の人の知恵ですね。
またガーデニングをする人なら一度は見かけたことがあると思いますが、グリーンネットという園芸用品を窓辺に吊るして、朝顔などつる系の植物を育てて日差しをさえぎる「グリーンカーテン」も風情があり、視覚的にも涼しさを感じられるのでおススメです。
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網戸を洗い、詰まっているほこりを取る
年末の大掃除で網戸を洗う人も多いと思いますが、水を使うので寒いときにはかなりきつい仕事です。思い切って夏場に大掃除をやってみませんか?
きれいに見えても案外ほこりがついて、網目が詰まっている場合もあります。さほど風の通りには関係ないかもしれませんが、春の花粉やPM2.5がこびりついているかもしれないので、網戸をよく使う夏には掃除していて損はありません。
一時期網戸に霧吹きで水をするといった暑さ対策が流行ったことがありましたが、これは「打ち水」の原理を応用したものですね。でも大半の網戸はポリプレピレンを使用しているので、あまり保水力はないと思われます。常に水が流れるような工夫をすれば効果があるかもしれません。
まとめ
・窓を開けて外気を取り込んでからエアコンをON!
・扇風機などを活用してお部屋の空気を入替え・循環させる
・エアコンの除湿機能を活用すれば節電にもつながる
・日除けとなるアイテムをおしゃれに活用する
風に揺れる木の葉を見たり、風鈴の音色に耳を傾けたりと風を利用すればいろいろと涼しさを演出してくれます。エアコンだけを使用するのではなく、お部屋の中に”風”を上手に取り入れて、少しでも夏を過ごしやすくしてみましょう。節電対策の参考になれば幸いです。
※室内でも熱中症にかかる場合があります。水分補給と温度管理には十分ご注意をお払いください。
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