ベッドか布団かあなたはどっち派? そのメリット・デメリットを検証!

布団の写真

温泉旅館などで、お食事が済んだあと部屋に戻って、お布団が敷いてあったら思わず「大」の字で寝てしまいませんか?

温泉に入る人イラスト

古き日本のスタイルと思われているようですが、お布団もなかなかいいもんですよね。「布団≠古い」と声を大にしていいたいです。

ただ普段使いでは、やはりベッドのほうが健康面などにおいてメリットがおおいようです。日本の古い生活様式を例に挙げて、ベッドがいいのか、お布団を選ぶべきかを検証していきます。

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変化する生活様式 お布団からベッドへ・・・

私は量販店で家具、主にベッドを販売してきましたが、歳のせいか今はお布団で寝ることの方が歳を追うごとに好きになってきました。

家を新築するまでは畳の部屋が何室かありましたので、お客様用の掛・敷布団のセットが何組かあります。それで寝るとベッドにはない開放感・安心感があります。地震のイメージイラスト

ただ、それはほとんど家具を置いてない(あっても背が低い)部屋だからです。地震大国の日本で、背の高い家具のある部屋で床に寝るのは非常にリスクを伴います。

ほこり(ハウスダスト)を吸い込む

お布団で寝ると、ベッドと違い床に近いので床のほこりを吸い込みやすいといわれてますね。舞い上がる高さは、いろんな見解があるようですが、病院では衛生面を考えて30cm以下には器具やものを置かないようにしていると聞いたことがあります。

毎日掃除してても、なぜかほこりって積もるんですよね。それが舞い上がって鼻や口から吸い込んでいるというのは健康的にはよくなさそうです。

掃除する学生イラスト

押入れへの上げ下ろしで腰を痛める

歳を取ると、腰や膝が弱ってきます。私も他人事ではありません。
今でこそ軽い羽毛布団や羽根布団がありますが、昔はみんな綿布団。掛け布団でも最低一貫(1,000匁:もんめ)入っていたので、約4kg!羽毛布団の倍の重さがあります。

うちの布団セットはお客様用なので、敷布団にいたっては10kgオーバーです。それを毎朝・毎夕押入れに上げ下ろしするのは、高齢者には酷というものです。

また週に1回ベランダまで持っていって、布団干し(家族分)をしないといけませんしね。昔の主婦はパワフルだったんですね^^

布団たたきをする主婦イラスト

なぜ日本は「お布団」を使うようになったのか?

ここでちょっと寄り道です。布団に「お」をつけてよんでいたことから、いかに日本人が布団を大切に扱っていたのかが分かりますね。

ではなぜ、日本では「ベッド」のようなものが流通しなかったのでしょう?よび方は違っても「寝箱」とか「寝台」などといってベッドのようなものがあってもおかしくはないですよね。

長年不思議に思うことのひとつだったのですが、先日テレビを見ていてようやくその答えが見つかりました。

器を持ち上げて食事する日本人

海外ではフォーク・ナイフを使って食事をするとき、器は持ち上げない。対して日本では器を持ち上げずに食事をしたら「犬食い」といわれ大変無作法とされています。

この生活習慣の違いはどうして生まれたのでしょう?というのがTVのクイズでした。みなさんもう分かりましたか?ヒントはこれ↓

お膳のイラスト那由他さんイラスト

ご察しのとおり、日本にはテーブルというものがなかったからです。殿様でも平民でもこの「お膳」を使って食事をしていたから、器を上げて食べるのが礼儀作法だったのです。

解説の先生は、狭い日本家屋を居間や寝間・食卓などに兼用する必要があったために、「お膳」文化が定着したといっていましが、私はちょっと違うと思います。確かに狭い長屋だったら、確かに一部屋でダイニングになったり、リビングになったり、寝室にもなります。でもお殿様はいくつも部屋を持ってるから、そんな必要はないと思うんですよね。

太古の時代から脈々と続いた日本民族の生活様式だと私は考えます。

江戸時代の夫婦イラスト

江戸時代の長屋 四畳半に何人で過ごしていたのか・・・

とはいえ一般庶民が狭い家で暮らしていたことはまぎれもない事実です。江戸時代の九尺二間の長屋を例に挙げると、間口が2.7m、奥行きが3.6m。6畳ほどの大きさですが、1畳半が土間になるので、実質は4畳半のお部屋ということになります。

夫婦・子供・・・いったい何人で暮らしていたんでしょうね。食事をするときには、片付けられる「お膳」は重宝したと思います。食事が終わったら、リビングになり、夜がふけたら寝室に早代わり。
ベッドなんて置くスペースはないから、お布団は必需品だったでしょう。

欧米化がすすみ、ダイニング・寝室が誕生

今でこそ3DKとか3LDKとか当たり前になりましたが、私が子供の時にはそんな概念はありませんでした。祖母の部屋も両親の部屋も襖一枚はさんでるだけ。台所だけは専用のものがありましたが、土間でした。

かまどのイラスト

それが当たり前の暮らしだったので別に不便も感じたことはありません。今の人から見たら信じられないかもしれませんね。プライバシーなんて言葉もなかった時代でした。

我が家で一番にベッドに寝たのは私です。もう忘れましたが、多分おねだりしたんでしょうね、きっと。
その後、家族みんなベッドに寝るようになりますが、数年後に新宅(4LDK)に引っ越したあとの話です。新居にはリビング・ダイニングがあり、それぞれの部屋にベッドを置くスペースがあり、両親の「寝室」もありました。

日本家屋も欧米をまねて、ベッドを置くことができる部屋・様式にちょうど変化していく過渡期でした。

寝室のイラスト

祖母も母も喜んだ!もう布団の上げ下ろしがいらない。

「氷室(ひむろ)」というのをご存知でしょうか?ミュージシャンじゃないですよ。昔の冷蔵庫のことです。

昔は氷室という木の箱に、氷屋さんから氷の塊を買ってきて入れて冷蔵していました。私の時代にはもう冷蔵庫が販売されてましたが、家に置いてあったのを覚えています。

洗濯は洗濯板を使って、手で洗っていました。洗濯機が発売されるとすぐに買い求めましたが、当時のものは脱水機能なんてありません。2つのローラーがついていて、ローラーとローラーの間に水浸しの洗濯物を挟んでハンドルを回して脱水するという仕組みでした。それでも洗濯板で洗っていた時代からしたら雲泥の差。主婦にとっては夢のような新時代の到来です。


ナショナル(現Panasonic)のホームページから

一人に一台ベッド生活が始まって、「布団干し」がなくなりました。まれに掛け布団を干しているお宅はありましたが、近所から布団たたきで「パンパン」と綿の敷布団をたたく音はほとんど聞かなくなりました。

主婦が重い布団の上げ下ろしに悩む時代はもうなくなったのです。

家電と同じようにベッドも今や必需品(メリット)

ベッドの利点といえばまず一番に挙げられるのが、「マットレスにより理想の寝姿を維持できる」ということで、快眠を得られ「健康」へとつながります。

私がはじめて寝たベッド(マットレス)の品質は正直いって今ほど良くはありませんでした。近年のものは技術の向上により目を見張る性能・機能があります。ただ多様なタイプがあるため、人によっては「合う・合わない」がありますので、ご購入の際には専門家の意見を参考にする、カタログ・パンフで仕様をよく読むということを必ず行いましょう。

●代表的な2種類のマットレス(スプリング)の比較はこちら
●「マットレス選びは慎重に!マットレスの種類」は
こちら

お年寄りの膝にやさしい

膝痛の男性イラスト

年配になってくると、お布団からの立ち上がりもかなりの負担が膝にかかります。TVショッピングを見てたらしょっちゅうやってますよね。リョウシンJV錠でしたっけ?「肩・腰・膝関節痛でお悩みの方はぜひお試しください!」って・・・。
年輪を重ねると膝や腰に痛みがくるんでしょうね。負担をかけずに立ち上がるなら、お布団よりも絶対ベッドがおススメです。

膝下約40cmぐらいの高さがあれば負担をかけることなく立ち上がりやすい・座りやすいといわれてます。60歳を越えたら、いえ50代からでもいいかも(五十肩って言いますし)。ぜひ無理をなさらずに、ベッド(40cm高)をご活用されますことをお薦めいたします。

膝下41cm高のベッド

敷布団がいらなくなる(布団圧縮袋も)

マットレスがあれば基本敷布団は不要になります。

マットレスの上に敷布団を敷いて使っている人もいるかもしれませんが、お布団を上に敷いてしまうとマットレスの機能が十分発揮できない場合がありますのでおススメではありません。ボックスシーツかベッドパッドを敷けばOKです。つまり敷布団を所有しておられるお宅は処分してもいいのです。

お客様用として残しておくのは別ですよ。普段使いの、しかも羽根や羽毛布団以外は処分したほうが押入れがスッキリしませんか。敷布団用の圧縮布団袋ももう必要ありません。コストの削減にもなります。

ゴミ収集車のイラスト

まとめ

以上、参考になりましたでしょうか?

時代の流れというのもありますが、ベッドが受け入れられたのにはそれなりに括弧たる理由がありそうです。ただ設置するスペースが必要なので、この条件だけはどうしてもクリアできなければいけません。

寝室のレイアウトは難しいですが、がんばってぜひ素敵なお部屋を作ってくださいね。「どうしてもお布団がいいんだ」という人は健康を害さない範囲でご利用ください。

ではまた、Good Night!

おやすみなさい。イラスト

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